止まらない物価高でもお給料は上がらず、年金も期待できない昨今、自分自身で資産形成をする必要性は増してきています。
投資に興味はあるけど、何から始めたらいいかさっぱり分からない…
将来が不安だけど、投資を始めるのはもっと不安
投資ってギャンブルじゃないの?
こう考えてしまって、なかなか投資にチャレンジできない方も多いのではないでしょうか?
安心してください。
この記事では、そんなあなたのお悩みをすべて解決します。
正しい知識があれば投資は決して怖くありません。
特に20~30代の若い方は「時間」という最大の武器を持っているということに、気付いてほしいと思います。
ぜひ最後までご覧になって、あなたも資産形成の第一歩を踏み出してください!
初心者にとって投資はギャンブルなのか?
投資=ギャンブル
こう考え、投資によくないイメージを持っている方は多いですよね。
これは半分事実で、半分事実ではありません。
投資にもいろいろな種類があるため、リスクの高いものもあれば、低いものもあります。
また、本人の知識量や経験値によっても投資の安全性は変わってくるものです。
にもかかわらず「投資=ギャンブル」と決めつけてしまうことは「喧嘩をしたくなければ友達を作らなければいい」と考えることと、同じくらい極端な発想なのです。
こちらでは、初心者が初めて行うことを前提として、
- ギャンブル性の高い投資
- ギャンブル性の低い投資
- ほとんどギャンブルな投資
について解説します。
ギャンブル性の高い投資
ギャンブル性の高い投資とは「成功したときの利益は大きいけれど、その分リスクが高い投資」のことを指します。
代表的なものは以下の2つです。
株式投資 | 会社が発行する株式を売買して、利益の獲得を目指す。 |
FX投資 | 各国の発行する通貨を売買して、利益の獲得を目指す。 |
株式投資やFX投資は短期間でも大きな収益を期待できる代わりに、一瞬で大きく資産を減らしてしまう可能性もあります。
もちろん大きな利益を上げている人もたくさんいますが、勝ち続けるためには運や経験値、たゆまぬ努力が必要不可欠です。
投資というと株やFXが真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、初心者には少しハードルが高い側面があることは知っておいた方がいいでしょう。
ギャンブル性の低い投資
ギャンブル性の低い投資とは「時間をかけることで、低リスクで少しずつ利益を積み上げていく投資」のことを指します。
代表的なものは以下の3つです。
投資信託 | 運用会社が販売する投資信託を売買して、利益の獲得を目指す。 |
不動産投資 | 所有する不動産を第三者に貸し出して、家賃収入などから利益を得る。 |
債券投資 | 国や企業などが発行する債券を購入し、保有期間中についた利子を利益として得る。 |
これらの投資では短期間で大きな収益を期待するのではなく、長期間続けることによって少しずつ資産を増やすことを目指します。
リスクがないわけではありませんが、株式やFXに比べると安全性が高く、初心者でも挑戦しやすい投資法だと言えるでしょう。
ほとんどギャンブルな投資
ほとんどギャンブルな投資とは「大きな利益を狙える可能性もあるが、不確実性が高い投資」のことを指します。
代表的なものは以下の3つです。
仮想通貨 | インターネット上でやり取りする新しい電子マネー。 |
信用取引 | 自分が所有している資金以上の金額で、株式投資やFX投資を行うこと。 |
勧誘 | 親族・知人などから持ちかけられたもうけ話。 |
結論から言うと、これらの投資は初心者にはおすすめできません。
なぜなら、身を亡ぼすほどの大きな損失を出してしまうのは、こういった投資法に手を出した人が多いからです。
特に「将来が心配で資産形成をしたい」ということであれば、何よりもまず資産を失うリスクを恐れるべきでしょう。
こういった投資に挑戦するのは充分に慣れてから、リスクも覚悟のうえで、完全な余剰資金で行うことをおすすめします。
初心者でも投資を始めるべき理由
投資はリスクがあるし、やっぱり不安だからやめておこう
そう思って何もしないままでいることは、あなたにとって大きな損失です。
次のデータを見てください。
これは、ここ20年ほどのアメリカ・イギリス・日本の家計における、金融資産の推移を表にしたものです。
- アメリカ人の金融資産→3.4倍
- イギリス人の金融資産→2.3倍
- 日本人の金融資産→1.4倍
資産の増え方に大きな差がついてしまっていることがお分かりいただけると思います。
このような差がついてしまった理由はただ1つ。
「投資をしていたか、していなかったか」
ただそれだけです。
日本人が汗水たらして働いて地道に貯金に励んでいたころ、アメリカ人やイギリス人はそのお金を投資に回し、一足飛び、二足飛びに資産を増やしていたのです。
あなたが今すぐ投資を始めるべき理由を、お分かりいただけたでしょうか?
初心者が知るべき投資の鉄則3選
いざ投資を始めようと思ったとしても、闇雲にスタートさせてはいけません。
投資は予測不可能な面も多いですが、その反面、先人たちが積み重ねてきたセオリーもたくさんあります。
これを知らないままに投資を始めるのは、準備運動もしないで深さ5mのプールに飛び込むようなものです。
こちらでは初心者が知っておくべき「投資の鉄則」について解説します。
分散投資
分散投資とは「投資の対象や売買のタイミングを分散すること」で、正しく行えば投資で損をするリスクを下げられます。
1つの投資先に資金を一極集中させてしまったら、その投資が失敗したときに被る損失は非常に大きくなるでしょう。
投資先が複数あれば、1つの投資が失敗しても損失は小さくて済みますし、他の利益で損失分をカバーすることもできます。
資金力があってもなくても、自身の資産を守るために分散投資を心掛けることは投資の鉄則です。
長期保有
20~30代の若い方にこそ知ってほしいのが、長期投資の重要性です。
投資商品は価格が変動するという特徴がありますが、その動きを正確に予測することはプロでもできません。
きちんと成長している投資対象であれば、短期で大きく値段が上下動しても、最終的にはプラスに落ち着いていきます。
早く始めれば長い時間をかけて資産を増やしていくことができるので、長期保有で時間を味方につけることは投資の鉄則です。
特に20年、30年と長い時間をかけて資産を運用できる若い方は、非常に有利な条件を持っていることを自覚して、忍耐強く長期保有を続けてみてください。
無理をしない
投資をするうえで最も大切なことは、金銭的にも精神的にも「無理をしない」ことです。
投資商品の価値は必ず上下動をするものですから、無茶な投資をしていると必ずいつかは損をします。
いきなり大きな金額をつぎ込んだりすると値段の上下動に振り回され、金銭面でも精神面でも大きな負担となるでしょう。
必ず余剰資金で無理なく行うことが、投資の鉄則です。
初心者が投資を始めるなら投資信託がおすすめ
初心者が投資に挑戦してみたくなったら、まずは投資信託から始めることをおすすめします。
投資信託って結局何なの…?
そんな疑問をお持ちの方に向けて、こちらでは
- 投資信託とは何か
- 投資信託がおすすめな理由
- 投資信託のデメリット
について解説します。
投資信託とは
投資信託とは、多くの人々から集めたお金を、信託会社が投資して運用するという仕組みの商品です。
実際の投資活動はプロが行うので、利用者に専門知識は必要ありません。
運用の成果が良ければ利益が還元され、悪ければ投資家たちの資産は減少します。
投資信託のリスクは、元本が保証されておらず、資金が減ってしまう可能性もあることです。
投資信託を購入する際は、今後も安定して利益を出せそうな、運用成績の良い商品を購入する必要があります。
投資信託の種類
投資信託を運用方針で分類すると、インデックスファンドとアクティブファンドに分けられます。
インデックスファンド
インデックスファンドは、日本の「日経平均株価」やアメリカの「S&P500」などといった経済指数と連動するように設定された投資信託です。
どの経済指数に連動しているかは投資信託によって異なります。
アクティブファンド
アクティブファンドは「日経平均株価」や「S&P500」といった経済指数を上回る運用成績を目指す投資信託です。
信託会社に所属しているプロのファンドマネージャーが投資先を選定し、資金を運用します。
投資信託が初心者におすすめな理由3選
資金が減ってしまうリスクもある投資信託ですが、初心者にはおすすめの投資商品です。
それには、以下の3つの理由があります。
1.小額から始められる
投資信託の1番のおすすめポイントは、1番安いものだと100円からでも始められることです。
通常、株式投資の最低購入株数は100株なので、1社の株を買うのに「1株の値段×100」という金額が必要となります。
1株2,000円の会社の株を購入するのに
2,000×100=200,000
たった1社の株を買うために20万円も必要ってこと!?
初心者にとってはなかなか怖い金額ですよね。
投資信託は最低購入金額が低いので、若い方や余剰資金が少なめな方でも気軽に無理なく始めることができます。
2.手間いらずで分散投資ができる
投資の鉄則は、資金をなるべく多くの投資先に分散させ、損失が出たとき被害を最小限に抑えることです。
分散投資ができていれば、仮に1つの投資先で大きな損失が出たとしても他の投資先でカバーできます。
でも1つの株を買うのに何十万もかかっていたら、投資先を分散させることなんてできないよ…
不動産投資も初期費用が大きすぎて無理だし…
だからこそ、小額から分散投資ができる投資信託は、初心者の方におすすめなのです。
投資信託は、多くの人から集まった資金をたくさんの投資先に配分しているので、少額でも分散投資と同じ効果が得られます。
もちろん購入する投資信託によってさまざまな特徴がありますが、バランス良く投資先を分散している商品を選べば、分散投資のメリットを受けることは可能です。
3.長期保有に向いている
投資信託では成長性が低い投資対象は自動的に排除されていくので、長期保有に向いています。
どういうこと?
長期保有をするうえで大切なことは、右肩上がりの投資対象を選ぶことです。
投資信託では将来性が見込めない投資先は対象から外され、別の成長している分野が新しく組み込まれます。
そのため短期的に価値が下がったとしても、長期的に見れば成長していく可能性が高いので、長期保有に適しているのです。
初心者におすすめできない投資信託3選
投資信託にはさまざまなおすすめポイントがありますが、商品によって特徴はさまざま。
中にはおすすめできないものも、残念ながらあります。
こちらでは、初心者が購入するべきでない投資信託3選をご紹介します。
1.手数料が高い投資信託
手数料の高い投資信託には注意が必要です。
投資信託には、一般的に以下の3つの手数料がかかります。
- 購入手数料
- 信託報酬(運用管理費用)
- 信託財産留保額(解約手数料)
このうち、特に信託報酬については、投資信託を保有している間、保有額に応じてかかり続けます。
信託報酬のおおよその目安は、年0.1~3%です。
10万円預けているとしたら、年間100~3,000円かかるのか…
結構差が大きいね
数%の違いであっても、額が増えるほど、期間が長くなるほど支払った手数料の差は大きくなるので注意が必要です。
投資信託を購入する際は、手数料についてもきちんと確認しておくようにしましょう。
2.アクティブファンド
高い利益を追求することが特徴のアクティブファンドですが、初心者にはおすすめできません。
アクティブファンドの中には大きな利益を上げている商品もありますが、長期間保有すればするほど、運用成績はインデックスファンドの方が良くなるという事実があるのです。
以下のデータをご覧ください。
S&P500の成績を下回った大手アクティブファンドの割合
5年間 | 86.51% |
10年間 | 91.41% |
15年間 | 93.40% |
20年間 | 94.79% |
全然勝ててないじゃん…
たとえプロであっても、投資で利益を出し続けることは非常に難しいのです。
初心者がほんの一握りの優秀なアクティブファンドを見つけようとするなんて、それこそギャンブルのようなものです。
加えてアクティブファンドは手数料も高い傾向にあるので、初心者はインデックスファンドを購入することをおすすめします。
3.毎月分配型の投資信託
毎月分配型の投資信託にも注意が必要です。
毎月分配型とは、保有額に応じて毎月分配金が支払われる投資信託のことを指します。
毎月お小遣いがもらえるってこと?
最高じゃん!
残念ながら、そのような美味しい話ではありません。
インデックスファンドでもアクティブファンドでも、運用成績が良くない時期というのは必ず訪れます。
そのような時期に分配金を捻出するためには、投資家たちから集めた資産を取り崩さなければなりません。
せっかく長期目線で資産形成をしようとしても、分配金が支払われるせいでそのスピードが鈍ってしまうのです。
一見お得に見えるかもしれませんが、毎月分配型の投資信託は購入しないようにしましょう。
初心者に本当におすすめできる投資信託
結論から言うと、買うべき投資信託は「毎月分配型でないインデックスファンド」です。
その中でも圧倒的人気を誇り、利回りや安定感からもおすすめできる2つの投資信託をご紹介します。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
S&P500はアメリカを代表する約500の企業の価値が反映された株価指数です。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、S&P500の値動きに連動して価格が変わるので、アメリカの経済が成長すれば値段が上がり、後退すれば値段が下がります。
それってちょっと怖くない?
もちろんアメリカの景気に左右されるリスクはありますが、それでもこちらの商品をおすすめするのには理由があります。
以下の表をご覧ください。
基準価額及び純資産総額の推移
表を見れば分かるように、たびたび大きく値下がりすることはありますが、その後必ず回復し、全体を通して右肩上がりで成長し続けていることが分かります。
- 購入手数料→無料
- 信託報酬→0.9372%
- 過去の平均年利→10.17%
投資対象の国が偏ってしまうというリスクはありますが、アメリカを代表する500の企業に分散投資できるうえにリターンも大きく、初心者にはおすすめの投資信託です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、先進国から新興国まで約50か国を組み合わせた株価指数に連動する投資信託です。
アメリカだけでなく幅広い国が投資の対象なので、よりリスクを分散できます。
それなら全世界の方が安心だね!
もちろんリスク分散の点では優れているのですが、全世界株式は米国株式に比べて現時点では成長率が劣っています。
以下の表をご覧ください。
基準価額及び純資産総額の推移
こちらを見ると、米国株式とほとんど同じ動きをしていることがお分かりいただけるでしょうか?
同じ動きをしていれば、必然的により成長率の高い米国株式の方が値上がりしたときのリターンは大きくなります。
- 購入手数料→無料
- 信託報酬→0.1133%
- 過去の平均年利→8.98%
リスクを減らすために全世界株式を選ぶか、リターンを重視して米国株式を選ぶか、どちらを選ぶかはお好みで決めると良いでしょう。
いずれにせよ、どちらも長期目線で見れば右肩上がりの成長を続けているので、初心者の方が初めて買って長期保有するのには非常におすすめな投資信託です。
初心者におすすめな投資信託の購入方法
こちらでは、投資信託の購入方法について解説します。
一括投資
一括投資とは、まとまったお金を一度に投資することです。
メリット
- ファンドの上昇局面に強い
- 短期間でも利益が出やすい
デメリット
- 買い時の見極めが難しい
- 下落局面では損失が大きくなりやすい
積立投資
積立投資とは、毎月、毎日など好きな間隔で決まった金額をコツコツ投資していくことです。
メリット
- 小額から始められる
- 買い時を見極めなくていい
デメリット
- 短期間では利益が出にくい
- 価格上昇の恩恵は小さい
一括投資と積立投資のどちらがおすすめなのか
初心者におすすめなのは積立購入です。
積立購入であれば小額から始められますし、値下がりしたときのストレスも少なくて済みます。
何よりも大切なことは「金銭的にも心理的にも負担が少ない」ことです。
同じ10%の値下がりでも
- 1万円が10%値下がり→1,000円のマイナス
- 100万円が10%値下がり→10万円のマイナス
いきなり10万円もマイナスが出たらショックで立ち直れないかも…
だからこそ、初心者には積立投資がおすすめなのです。
投資をする際は「長期目線で無理なく続ける」という鉄則を忘れないようにしましょう。
初心者が投資を始めるならネット証券がおすすめ
投資を始めるには証券会社で口座を開く必要があります。
こちらではおすすめの証券口座をご紹介します。
ネット証券がおすすめな理由
これから投資を始める方にはネット証券がおすすめです。
なんとなく歴史がある証券会社の方が安心なイメージがあるけど、ネット証券のどこがおすすめなの?
ネット証券のおすすめポイントは、以下の2つです。
- 総合証券会社に比べて手数料が破格に安い。
- 口座開設の申し込みから売買の手続きまで、すべてオンラインで完結できる。
特に手数料は売買するたびにかかってくるコストなので、安いに越したことはありません。
実店舗がなくコンサルタントなどは付きませんが、その分不要な営業を受けることがないことも大きな魅力です。
これから投資を始めるのであれば、手続きが簡単で手数料が安いネット証券で口座を開設しましょう。
おすすめなネット証券2選
ネット証券にもさまざまな種類があり、それぞれ特徴を持っています。
こちらではその中でも人気があり、使いやすい証券会社を2つご紹介します。
1.SBI証券
口座開設数NO.1の証券会社です。
売買手数料が安く、取引に応じてTポイントが貯まります。
アプリのサービスも充実しているので、資産状況や投資信託、株の取引履歴を簡単に管理できます。
2.楽天証券
SBI証券に次いで、口座開設数NO.2の証券会社です。
売買手数料はSBI証券と同等の安さで、取引に応じて楽天ポイントが貯まります。
また、楽天銀行や楽天市場といった「楽天経済圏」は使うサービスが増える毎にポイントの利率が上がるので、楽天ポイントをためている方にはこちらのネット証券がおすすめです。
始めないと何も変わらない!将来のために一刻も早い資産形成をしよう
投資には確かにリスクもありますが、決してギャンブルではありません。
分散投資・長期保有といったルールを守れば、リスクは最小限に抑えられます。
特に若い方には「時間」という大きな武器があることを忘れないでください。
ぜひあなたも勇気を出して、投資家として資産形成の第一歩を踏み出してください!